コース形態の特殊性は、適性を反映する血統構成や鞍上の戦術判断にも顕著に現れます。坂のない平坦コースで求められるのは、中山ダートのような急坂を這い上がるパワーではなく、一定のスピードを長く維持し続ける巡航力です。
血統面で無類の強さを誇るのがシニスターミニスター産駒です。新潟ダート1800mにおける単勝回収率はコンスタントに100%を超えており、外枠から先行した際の一連の粘り腰は圧倒的です。さらにスピード型のアメリカ血統であるドレフォンやヘニーヒューズも、乾燥したダートから脚抜きの良い重馬場まで幅広く高数値を叩き出しています。一方で、キングカメハメハ系やダート中距離で名を馳せるスタミナ型の血統が、緩みないスピードについていけず追走に苦しむシーンが散見される点には注意が必要です。
騎手データに目を向けると、明確なコントラストが存在します。新潟の平坦コースで神がかり的なコース取りを見せるのが戸崎圭太騎手や菅原明良騎手です。彼らは1コーナーまでの進入角度とペース配分を完璧に把握しており、外枠からでも無理な脚を使わせずに好位外の特等席を確保します。また、ローカル新潟開催の主軸を担う津村明秀騎手や丹内祐次騎手も、馬の能力を余すことなく引き出す積極策で、回収率上位の常連として君臨しています。直線の長い芝コースと違い、ダートの巧者は「コーナーワークでいかに馬に無駄なブレーキを踏ませないか」を熟知している職人たちです。