運賃の階段を登る際、多くの旅行者が現実的な選択肢として検討するのがプレミアムエコノミー(プレエコ)の存在です。エコノミーの約1.5倍から2倍の運賃で販売されるプレエコと、3倍を超えるビジネスクラスの間には、超えられない明確な一線が存在します。
プレミアムエコノミーとビジネスクラスの違いにおける最大の決定打は、「シートが完全にフラットになるかどうか」です。プレエコは一般的なエコノミークラスよりも座席間隔(シートピッチ)が約10〜15cm広く、レッグレストやフットレスト、大型モニターが備わっているものの、リクライニング角度は最大でも深めの傾斜にとどまります。どれほど座席が広くとも、上半身を起こしたまま眠る疲労感は拭えません。
一方で、プレエコでも空港ラウンジの利用権が付帯する路線(ANAやJALの一部運賃など)や、ビジネスクラスのデザートや間食が一部提供されるケースがあります。睡眠の質にどこまで投資するか、あるいは「足元が広ければ座ったままでも眠れる」と割り切れるかが、数十万円の追加投資を分ける分水嶺となります。