テレビ番組や映画のキャスティングにおいて、かつて隆盛を極めた「有名人の子ども」という話題先行型の起用は、視聴者の目が肥えたことで大きな転換点を迎えています。大手リサーチ機関のエンタメ意識調査によると、「二世タレントの出演に対して実力以上の優遇を感じるか」という問いに対し、68.4%の回答者が『不公平感や違和感を覚えることがある』と回答しており、世間の評判は決して甘くありません。
親の七光りと言われる最大の理由は、オーディションを経ずにゴールデン帯のバラエティや主演ドラマの枠を獲得する「初速の不条理さ」にあります。しかし、デビュー時のゲタがいかに高かろうと、継続的な実力が伴わなければ急速にキャスティング会議から名前が消えていくのが現在の現場の掟です。
二世芸能人の現在を追うと、親の威光に頼り続けたタレントが地方営業やネット配信へと活動領域を移す一方で、自らのスキルを磨き抜いた「実力派二世」たちは舞台、映画、音楽プロデュースなどの各領域でトップランナーとして不動の地位を築いています。親の威光は「最初の扉を開ける鍵」にはなっても、「部屋の中に留まり続ける資格」にはならないというシビアな現実が浮き彫りになっています。