海を越えたエンターテインメントの本場でも、吃音を抱えながらトップスターへと登り詰めたレジェンドたちは枚挙にいとまがない。
世界的シンガーソングライターのエド・シーランは、幼少期に重い吃音を患っていたが、エミネムのアルバムを聴き込み、高速のラップを口ずさむことで発話のリズムを掴んでいったと公言している。彼のメロディアスで流麗な歌声の背景には、音楽という別の表現回路を通じて言葉の自由を手に入れた感動的なプロセスが存在する。
ハリウッドのアクションスターであるブルース・ウィリスもまた、青年期まで激しい吃音に苦しんでいた。しかし、学校の演劇舞台に立ち、役柄のセリフを喋った瞬間に吃音が消失するという不思議な体験をしたことが、彼を俳優への道へと駆り立てた。映画『英国王のスピーチ』で描かれたイギリス国王ジョージ6世の苦闘とスピーチセラピストとの絆のように、声の制御に挑む人間のドラマは、いつの時代も世界中の共感を呼ぶ。Netflixなどの配信プラットフォームでも、多様な生き方に焦点を当てたドキュメンタリーが配信され、海外セレブたちの真摯な告白が日常的に届くようになっている。