ベランダや庭先に掲げられた衣類は、通りかかる第三者に対して想像以上の情報を開示している。女性物の衣類が日常的に外部へ露出していれば、単身女性の住居であることや家族構成の推定が容易になるからだ。さらに、洗濯物が干される時間帯や取り込まれるタイミングの観察から、勤務シフトや不在がちな曜日まで正確に把握されかねない。
犯罪者はこうした情報を緻密に収集し、下見の段階でターゲットを選定する。屋外での干し方に潜む油断が、住居侵入やつきまとい行為といった凶悪犯罪の呼び水となる構造は、これまで以上に巧妙化している。自身の生活基盤を守るためには、住まいの外側へ発信されている無言の情報に鋭い注意を払う必要がある。