村田さんの真骨頂といえば、作中で何度も訪れた絶体絶命の危機を潜り抜けた「生存力」にあります。その歩みはまさに、鬼滅の刃における死亡フラグクラッシャーと呼ぶにふさわしいものです。
初登場となった那田蜘蛛山では、下弦の伍・累の母によって操られた仲間たちの迎撃に遭い、先行した部隊が全滅寸前に追い込まれる中で唯一生き残っていました。炭治郎と伊之助が合流した際には、操られた隊士たちの足止めを自ら引き受け、「ここは俺に任せて先に行け!」という典型的な死亡フラグを立てながらも、後から駆けつけた蟲柱・胡蝶しのぶに救出されるまで前線を維持し続けました。酸で隊服を溶かされるという不遇なアクシデントに見舞われながらも、任務を全うした胆力は特筆すべき点です。
その後、柱合訓練(合同訓練)にも真面目に参加し、岩柱・悲鳴嶼行冥の過酷な修行を泥だらけになりながら乗り越えています。そして物語のクライマックスである無限城編へ突入します。
城内では無惨の放った異形の鬼たちと死闘を繰り広げ、負傷した隊士の救護や連絡係として縦横無尽に奔走。さらに鬼舞辻無惨との最終決戦では、猛毒に倒れた炭治郎のもとへ駆けつけ、愈史郎(ゆしろう)の指示のもとで心臓マッサージを行い、炭治郎の蘇生に決定的な役割を果たしました。最前線で命を張る柱たちを後方から全力で支え続け、無惨消滅の瞬間まで無事に生き残りを果たしたのです。