京都伏見の事件から年月が経過した現在も、老老介護や認知症患者同士が支え合う認認介護の破綻による事件は後を絶ちません。警察庁の統計においても、介護疲れを動機とする殺人や承諾殺人は年間数十件規模で推移しています。
過去の介護殺人における判例を振り返ると、京都伏見のケースと同様に「献身的に世話をしていた家族が突発的に限界を迎える」パターンが目立ちます。真面目で責任感の強い人ほど、「周囲に迷惑をかけられない」「自分が面倒を見なければならない」と抱え込み、外部へ助けを求められなくなる傾向があります。
家族の介護は個人の美徳や精神論だけで背負えるものではありません。限界を感じたときに利用できるショートステイや、生活保護制度の円滑な運用、地域社会による早期の見守り体制など、重層的な支援ネットワークの重要性が今改めて問われています。