日本を代表する大社でも、参拝風景には緩やかな変化が訪れている。初詣の参拝者数で日本一を誇る明治神宮や、無数の鳥居が連なる京都の伏見稲荷大社など、国内外から数百万人が押し寄せる現場では、賽銭の回収・運搬・集計だけでも莫大な労力が費やされる。
広大な境内を維持し、伝統行事を後世へ継承していく冠婚葬祭産業や観光文化の観点からも、参拝者のモラルと意識改革が求められている。近年では、外国人観光客の増加に伴い、海外通貨の混入や賽銭箱へのマナー違反も課題視されてきた。格式ある大社を訪れる際こそ、手水舎で心身を清め、二拝二拍手一拝の作法を正しく行い、静かに賽銭を納めるという一連の所作の美しさを再確認したい。