年間を通じて耳にするムクドリの声だが、季節や状況によってその意味合いと響きは大きく異なる。
春から初夏にかけての繁殖期には、民家の屋根裏や戸袋、樹洞などで営巣するつがいが見られる。この時期の鳴き声は「キュキュッ」「ジュジュッ」といった比較的短く控えめな求愛やヒナへの給餌を促す声が中心だ。一方、夏後半から秋、そして冬にかけては、巣立ちを終えた若鳥と成鳥が合流して数千羽規模の巨大な群れを作る。この時期に駅前などで聞こえるのが、あの激しく連続的な「ギャーギャー」「ジュリジュリ」という集団警戒音であり、私たちが「公害」として認識する鳴き声の正体である。