人が亡くなった後に必要な手続きは多岐にわたる。国民健康保険の資格喪失、介護保険、年金、固定資産税の名義変更など、その数は数十項目に及ぶことも珍しくない。身内を亡くして深い悲しみの中にある遺族にとって、市役所の複数の課を巡る苦痛は想像を絶するものだった。
こうした負担を軽減するため、いわき市役所では「おくやみコーナー」の運営およびオンライン予約・事前申請システムの導入を推し進めてきた。2026年現在の運用では、事前に入力された故人と遺族の情報に基づき、必要な書類が一括で準備される。窓口での滞在時間は大幅に短縮され、一箇所で大半の手続きが完了する体制が整えられつつある。自治体によるデジタルトランスフォーメーション(DX)の身近な成功例だ。