落語立川流といえば、立川談志という巨大な異端の師匠が築き上げた独特の流派である。師匠の精神を色濃く継承しながらも、まったく独自の色彩を放っているのが立川こしらだ。修業時代からインターネットを武器にし、自作グッズの販売や音声配信を誰よりも早く取り入れるなど、当時の落語界では異例とも言える試みを次々と仕掛けてきた。
彼が追求するのは、単なる「古い演目の再現」ではない。江戸の風情を漂わせつつも、現代人が思わずクスリと笑ってしまう人間模様を描き出す現代落語の探求だ。型を壊すには、まず型を知らなければならない。師匠譲りの圧倒的な稽古量と洞察力があるからこそ、即興性に満ちた奔放な高座が成立する。