高度医療と救命救急に経営リソースを集約するため、外来診療と初診受付のシステムは大きな進化を遂げた。受診を検討している患者がまず把握しておくべきは、かかりつけ医との徹底した機能分化だ。初診時における選定療養費の改定とともに、原則として地域の診療所やクリニックからの「紹介状(診療情報提供書)」が必須のフローとなった。紹介状を持たずに訪れた場合、初診料とは別に規定の選定療養費が加算されるだけでなく、当日の緊急性が極めて高くない限り、事前予約患者の診療が最優先される。
一般外来の受付時間は平日の午前8時30分から11時までが基本軸となるが、現在では多くの診療科で初診・再診を問わず「完全紹介予約制」あるいは「事前時間帯予約枠」が運用されている。かつてのように早朝から待合室の長椅子で何時間も診察券番号を待ち続ける光景は消えつつある。外来予約センターを通じた医療機関同士のオンライン事前予約、あるいは受診後の次回予約システムのデジタル化が進んだことで、院内での無用な滞留時間は劇的に削減された。
一方、24時間365日稼働する救命救急センター(ER)の受診基準も明確化されている。「熱があるから」「夜間に不安になったから」といった軽症のコンビニ受診に対しては、トリアージナースによる厳密な緊急度判定が即座に行われる。生命危機が迫る重症・重篤患者のラインを死守するため、軽症と判定された場合は近隣の夜間急病診療所への案内や、相応の救急外来選定療養費が発生する仕組みが徹底された。地域住民が自らの命を守る砦を破綻させないためにも、受診ルールの事前確認は今や必須のエチケットとなっている。