イタリアンカラーシャツの魅力解剖|ノータイで崩れない理由と着用マナー

イタリアンカラーシャツの魅力解剖|ノータイで崩れない理由と着用マナー

イタリアンカラーシャツの魅力解剖|ノータイで崩れない理由と着用マナーの全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。

通常のドレスシャツは、首回りを支える「台襟(だいえり)」と、外側に折り返される「羽襟(はえり)」、そして前身頃という3つの独立したパーツを縫い合わせて立体感を構築しています。ネクタイを締めることを前提に設計されているため、タイを外してボタンを開けると、支えを失った羽襟の重みで左右に開きすぎてしまい、襟元がぺたりと潰れてしまう構造的欠点があります。

対してイタリアンカラーの最大の特徴は、襟羽根から前身頃の見返し部分までが一枚の生地で作られている点にあります。テーラーの世界で「ワンピースカラー」と呼ばれるこの特殊なカッティングは、生地の織り目(地の目)を斜めに通し、縫い目の突っ張り感を排除することで、胸元から首筋にかけてゆるやかなS字カーブを描く立体的なロールを実現します。

縫製工場の技術責任者への取材によると、ワンピースカラーの襟立ちを支えているのは、単なる生地の硬さではなく「首のカーブに沿って生地をいせ込む(縮める)高度なアイロンワークと立体パターン」です。襟の裏側に余計な縫い代が存在しないため、第一ボタンを外した瞬間に外側へふわりと跳ね返るような美しいカーブが生まれ、ジャケットのラペルに乗せた際にも襟先が内側に巻き込まれない構造が完成します。

山田 真由
著者

山田 真由

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