ネット上の掲示板やSNSで頻繁に目にするのが、「湘南耳鼻咽喉科のWeb予約システムを利用したのに、院内で結局1時間以上待たされた」という憤りの声です。DX化が進む2026年においてもなお、なぜ待ち時間の解消が困難なのでしょうか。
その背景には、予約システム自体の「方式の違い」と「患者側の病状の個別性」があります。現在、藤沢市や茅ヶ崎市周辺のクリニックで主流となっている予約システムは、大きく分けて以下の2系統に分かれます。
一つは「当日順番待ちシステム(オンライン順番取り)」です。当日の朝から順番券をWeb上で取得する仕組みですが、前の患者が激しく泣き叫ぶ乳幼児の耳垢塞栓除去や、強い鼻出血の止血処置、難聴・めまいの精密聴力検査などに突入した場合、1人あたりの診察時間は当初予定の3分から15分へと跳ね上がります。5人連続で重篤な処置が続くだけで、予約番号の進行は1時間近くストップしてしまいます。
もう一つが「日時指定予約システム(30分枠などの時間帯予約)」です。こちらは突発的な遅延が起きにくい反面、スギ花粉のハイシーズンである2月〜4月には、2週間先まで枠がすべて埋まってしまい、急な体調不良時に診察を受けられないという新たなハードルを生み出します。さらに、湘南台や辻堂といったターミナル駅の周辺医院では、飛び込みの急患対応を受け入れる方針を掲げる医院が多く、結果として予約枠の後ろ倒しが発生する構造的なジレンマを抱えているのです。