ナスの花は、現在の株の栄養状態を雄弁に物語るバロメーターです。花の中心部を観察した際、黄色い雄しべの群れよりも中央の雌しべが長く突き出ている状態(長花柱花)であれば、株は極めて健全で栄養が十分に行き届いています。
注意すべきは、雌しべが雄しべと同じ長さ、あるいは奥に埋もれて見えなくなっている「短花柱花(たんかちゅうか)」です。これは株が極度の肥料切れや水不足、または成り疲れに陥っている危険信号です。短花柱花は受粉しにくく、着果せずに落ちてしまう確率が跳ね上がります。この兆候が見られたら、速やかに即効性の液体肥料を与えるか、株元から少し離れた場所に追肥を施し、たっぷりと潅水を行って樹勢の回復を図る必要があります。