「病院に行く時間がない」「処方薬は怖い」という心理から、ネット通販やドラッグストアで高尿酸血症の市販薬を探す人が後を絶ちません。しかし、日本の医薬品市場において尿酸値を直接的に下げる効果が認可されたOTC医薬品(市販薬)は存在しません。
市販されているのはあくまで「機能性表示食品」や「サプリメント」(ルテオリンやアンセリン配合製品など)であり、これらは軽度の数値上昇に対する補助的なアプローチにとどまります。尿酸値が8.0〜9.0mg/dLを超えているような明確な高尿酸血症に対して、サプリメントだけで安全域まで引き下げることは臨床的に不可能です。
また、ネット上で散見される「プリン体ゼロのビールやハイボールに変えれば薬を飲まなくても尿酸値は下がる」という言説も大きな誤解です。アルコール自体が肝臓での尿酸産生を促進し、同時に腎臓からの尿酸排泄を強力に阻害する作用を持っています。たとえプリン体が含まれていなくても、エタノールそのものが尿酸値を押し上げる元凶であるため、根本的な酒量の見直しが不可欠です。