「奇跡の一枚」が誕生したのは、2013年5月3日、福岡市博多区で開催された伝統の祭典「博多どんたく港まつり」の期間中でした。具体的な撮影場所は「博多リバレイン」(イニミニマニモ前)に特設された屋外ステージです。当時所属していたダンス&ボーカルグループRev.from DVLのイベント出演中、アップテンポな楽曲に合わせて軽やかにステップを踏む最中にその瞬間は訪れました。
写真がこれほどまでに人々の心を捉えた大きな要因の一つに、毛先の一本一本や瞳の輝きまで克明に捉えた驚異的な描写力があります。ここで注目されたのが、タケ氏が現場に持ち込んでいたカメラ機材です。使用されたボディは「ペンタックス K-5 II s(PENTAX K-5 II s)」でした。
K-5 II sは当時、モアレのリスクを冒してでも極限の解像度を追求したペンタックス入魂の「ローパスフィルターレス」モデルでした。このカメラが持つ濁りのない鮮烈な色再現性と、F2.8の大口径望遠レンズがもたらす美しいボケ味が、屋外の自然光と融合。商業用ポスター撮影のような人工照明では決して出せない、瑞々しい生の透明感を見事に定着させたのです。