過呼吸にタオルは本当に安全?紙袋の危険性と命を守る最新対処法

過呼吸にタオルは本当に安全?紙袋の危険性と命を守る最新対処法

過呼吸にタオルは本当に安全?紙袋の危険性と命を守る最新対処法の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

「紙袋がないから、代わりにタオルを口に当てれば良い」という言説が、ネット上の掲示板やSNSで今なお散見されます。しかし、過呼吸の応急処置としてタオルを口に当てる行為は、決して安全ではありません。むしろ、使い方を一歩誤れば患者を命の危機に晒すリスクを孕んでいます。

タオルを「紙袋の代わり」として使用しようとする心理の背景には、吐いた息(二酸化炭素)を再び吸い込ませることで血液中の炭酸ガス濃度を戻そうという発想があります。ところが、発作でパニックに陥った患者の口と鼻をタオルで強く覆ってしまうと、新鮮な空気(酸素)の取り込みが遮断され、深刻な過呼吸の窒息リスクを生じさせます。

吸水性や密度の高い布地、あるいは折りたたんだ厚手のタオルを口元に密着させると、呼吸抵抗が急激に跳ね上がります。息苦しさに悶える患者に対し、外力を加えて呼吸を制限することは、換気を補助するどころか気道を塞ぐ物理的圧迫に他なりません。医療従事者の間では、「タオルの密着使用は、事実上の窒息行為につながる極めて危険な行為」として認知されています。

どうしてもタオルを用いるとすれば、冷水で絞ったタオルを首筋や額に当てて副交感神経を刺激し自律神経の興奮を鎮めるか、あるいは口元から5〜10センチ以上離して「息を吹きかける的」として視覚的な意識を集中させる用途に限られます。口や鼻を覆う用途でタオルを用いることは、直ちに止めなければなりません。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。