実際に住宅の購入現場で最も激しい議論が交わされるのが、「借入額を5000万円に抑えるか、背伸びして6000万円まで引き上げるか」という選択です。近年の建築資材費高騰や都市部地価の上昇を受け、希望エリアで物件を探すと5000万円台後半から6000万円超の物件が主力価格帯として提示されるためです。
2026年の金利水準を意識し、35年元利均等返済で借入額ごとの返済負担を比較検証したデータが以下の通りです。固定資産税や管理費・修繕積立金(月額3万〜4万円想定)が住宅ローン返済に純加算される点に留意しながらご覧ください。
試算表が如実に物語るように、借入額が5000万円であれば、変動金利を選択した場合の月々返済額は約13.5万円、マンションの管理費・修繕積立金や固定資産税の月割りを合わせても月額約17万〜18万円に留まります。これなら手取り50万円前後の世帯であれば、残る30万円強で食費・光熱費・教育費を賄い、一定額の貯蓄を継続できます。
対照的に、借入額が6000万円に達した瞬間、ローン単体の支払いで月約16.2万円、住居関連の総支出は月額20万円の大台を突破します。手取り収入の40%超が住居費だけに消えていく構造は、まさに「ローンを返済するために働く」状態を生み出します。さらに「変動金利か固定金利か」という議論において、金利が1%上昇した際の月額支払増加額は、借入額が大きくなるほど家計に致命的な打撃を与えます。