首都圏の大手進学塾関係者や家庭教師への取材によると、小学4〜5年生の算数カリキュラムで展開図が登場した際、クラスの約4割の生徒が一時的な理解停止に陥るといいます。大手中学受験情報フォーラムや知恵袋などの保護者コミュニティでも、「展開図の問題になると急に手が止まる」「頭の中で組み立てなさいと教えても、子どもがパニックを起こす」といった切実な相談が毎年数多く寄せられています。
実際に、過去に中学受験を経験した保護者の手記には次のような生々しい証言が残されています。
「工作用紙を切って実物のサイコロを作らせていたときは楽しそうに理解していたのに、いざペーパーテストの白黒印刷になると、どの面とどの面が重なるのか全く分からなくなって泣き出してしまった。親としても『見れば分かるでしょ』と感情的になってしまい、算数そのものに強い拒絶感を持たせてしまった」(都内在住・私立中学生の保護者談)
立体模型という「具体物」の操作から、平面のペーパーテストという「抽象的処理」へと移行する過程で生じるギャップこそが、多くの受講生がつまずく根本的な原因です。この段階で「直感」に頼らせる指導を続けると、子どもは学習性無力感を抱くことになります。