ダイエットに取り組む人が最も強い精神的ストレスを抱えるのが、「これだけ節制しているのに、なぜ体重が減らないのか」という疑問です。この体重が減らない停滞期の真相は、人体の水分バランスと脂肪細胞の物理的特性によって論理的に説明がつきます。
減量初期において、脂肪細胞から中性脂肪(トリグリセリド)が分解されて遊離脂肪酸として血中に放出されると、細胞内には一時的な「空きスペース」が生じます。生体は恒常性(ホメオスタシス)を保とうとするため、その空洞を一時的に水分で埋めようとします。つまり、体脂肪減少の決定的な兆候が体内ですでに起きているにもかかわらず、脂肪の代わりに水分子が保持されているため、総重量としての体重計の数値は一切変わらない現象が起こるのです。
この現象こそが、多くの人が「効果が出ていない」と誤認してしまう最大の落とし穴です。実際には、硬く凝り固まっていた皮下脂肪が水分を含んでタプタプとした質感へと変わり、細胞内の水分が抜ける「ブレイクスルー(急激な体重減少期)」を迎える準備を整えています。数値に現れない潜伏期において、身体の内側では痩せ始めサインの詳細まとめに該当する数々の物理的変化が進行しています。