ブリードを確実に成功させるためには、後食開始から最低でも1ヶ月半〜2ヶ月が経過し、排泄物の量が増えて活動が活発化した個体を選定します。ペアリングは事故を防ぐため、目の届く範囲で行うハンドペアリング、またはオスの大顎を結束バンドやパラフィルムで固定する顎縛り同居が鉄則です。
産卵セットの中核となるのは、カワラタケ菌またはレイシ菌の植菌材です。市販のカワラ材を用いる場合、樹皮を丁寧に剥ぎ、芯までしっかり水分を行き渡らせた後に半日ほど陰干しして余分な水気を抜きます。コバエ防止飼育ケースの中サイズを用意し、底面には微粒子の発酵マットを3センチほど固く敷き詰めます。その上に処理した材を置き、材の周囲や上部をマットで完全に埋め込まず、上面が3分の1ほど露出するレイアウトが理想です。メスが足場を確保しやすく、削る場所を直感的に捉えられます。
環境設定における至適温度は20℃〜22℃です。暗小空間を好むため、ケース全体を遮光性の布で覆うか、静かなワインセラーや恒温温室で静置します。メスが材を齧り始めて木粉を盛り上げ始めたら、刺激を与えずに約1ヶ月から1ヶ月半そのまま放置し、メスを取り出してからさらに3週間ほど待って割り出しを行います。