八朔の収穫時期はいつ?採れたて厳禁の理由と極上の食べ頃を徹底解説

八朔の収穫時期はいつ?採れたて厳禁の理由と極上の食べ頃を徹底解説

八朔の収穫時期はいつ?採れたて厳禁の理由と極上の食べ頃を徹底解説の真相について、専門知識を基に徹底解説します。

八朔を栽培・収穫する上で、農家が最も警戒する天敵が「霜害(そうがい)」と「す上がり(砂上がり)」です。温暖な気候を好む柑橘類の中でも、八朔は寒さに対して極端に強いわけではありません。

果実が木についた状態で気温が氷点下3度以下に達し、それが数時間継続すると、果肉内部の果汁胞(じゅうほう)が凍結します。解凍される際に細胞壁が破壊され、水分が蒸発して繊維だけがスカスカに残ってしまう現象を「す上がり」と呼びます。外見は何事もない立派な大玉に見えても、包丁を入れると中はパサパサで果汁が一滴も出ないという悲劇は、寒波に直面した現場で頻発する典型例です。

この被害を防ぐため、プロの現場および家庭菜園では以下の3重の防衛策が徹底されています。

第1に、12月下旬〜1月中旬までの確実な年内収穫です。もっと木にならせて甘くしたいという欲を抑え、大寒の本格的な氷点下寒波が襲来する前に全ての果実を収穫し終えることが最大の安全策となります。

第2に、どうしても樹上で完熟させる木成り栽培を行う場合は、1玉ずつ黒や白の不織布被覆資材(サンテ)を被せる「個体袋掛け」を実施します。袋掛けによって放射冷却による果実表面の凍結を防ぎ、直射日光による日焼けや寒風による果皮の乾燥をシャットアウトします。

第3に、収穫後の乾燥管理です。収穫した果実を風通しの良すぎる屋外や暖房の効いた室内に放置すると、急激に水分が蒸散して貯蔵中に人工的な「す上がり」を引き起こします。湿度を80〜85%に保てる冷暗所環境を確保することが、果肉のジューシーさを春先まで維持する絶対防衛ラインとなります。

山田 真由
著者

山田 真由

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