手紙やビジネス文書の締めくくりとなる結びの挨拶は、全体の印象を決定づける最後の要所です。時候の挨拶と結びの言葉はセットで機能するため、冒頭で触れた季節感と矛盾しないよう構成する必要があります。
特に重要なのは、過酷な気候に対する「相手の健康への配慮(自愛の言葉)」です。
6月であれば梅雨冷えや季節の変わり目による体調不良を案じる結びが好まれます。「梅雨寒の折、体調を崩されませぬようご留意ください」「長雨の季節、どうぞすこやかにお過ごしください」といった表現が適しています。
7月の本格的な夏には、熱中症や体力の消耗を思いやる表現を用います。「本格的な夏を迎え、暑さ厳しき折柄、くれぐれもご自愛ください」「実り多き夏となりますよう、皆様のご健勝をお祈り申し上げます」などが定番です。
そして8月の「晩夏の候の結び」や立秋以降の締めくくりでは、夏の疲労が出やすい時期であることを意識した言葉が響きます。「残暑なお厳しき折、体調を崩されませんようご自愛ください」「朝夕には涼風が感じられる頃となりますが、夏の疲れが出ませぬようお健やかにお過ごしください」といった配慮を加えることで、書き手の人間性が自然とにじみ出ます。