日本のパスポートの表紙中央には、日本国の象徴として「十六八重表菊」に準じた菊花紋章が金色で刻印されています。法律上の国章が定められていない日本において、菊花紋はパスポートや皇室関連の公的シンボルとして長年定着しています。
外観の重厚さだけでなく、査証(ビザ)ページのデザインも世界的に高く評価されています。現行の日本国旅券の査証欄には、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の代表作「富嶽三十六景」が全見開きにわたり異なる図柄(「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」など)で印刷されています。
これは単なる日本文化のPRにとどまらず、高精細な印刷技術と複雑な色彩グラデーションを組み合わせることで、偽変造を極めて困難にする最高峰のセキュリティ技術としての役割を果たしています。