家庭で乾麺蕎麦を茹でる際、最も多い失敗が「お湯の量が足りないこと」と「かき混ぜすぎ」です。蕎麦の乾麺はうどんやパスタに比べてデリケートで、麺同士が擦れ合うと表面が傷つき、そば粉の持つデンプンと風味が外へ流れ出てしまいます。その結果、香りが薄まり、舌触りがボソボソとした仕上がりになってしまうのです。
目安として、乾麺100g(1人前)に対して最低でも1.5〜2リットルの沸騰したお湯が必要です。たっぷりのお湯を使うことで、麺を入れた後も湯温が急激に下がらず、熱が均一に行き渡ります。麺を投入した直後は軽くほぐす程度にとどめ、あとは対流に任せて静かに茹で上げるのが、麺の表面を滑らかに保つ第一歩となります。