気円斬を語る上で最も有名な議論が、「セル完全体に直撃した際、なぜ首筋で砕け散ってノーダメージだったのか」という謎です。ネット掲示板やSNS上でも「戦闘力差がありすぎると効かないのではないか」という仮説が頻繁に語られていますが、この疑問に対する答えは極めて明確です。
結論から述べると、「セルに気円斬が効かなかったシーン」はアニメ『ドラゴンボールZ』第168話におけるアニメオリジナルの追加描写であり、鳥山明氏が描いた原作漫画には一切存在しません。アニメ制作スタッフが、セルゲーム直前のセル完全体の圧倒的な絶望感と怪物性を視覚的に強調するため、クリリン渾身の気円斬を首で受け止めて粉砕するという過剰な演出を盛り込んだことが真相です。
原作漫画における気円斬は、作中で直撃した対象(フリーザの尻尾、魔人ブウの胴体など)を例外なく両断しています。原作者の意図する公式設定に忠実に基づけば、完全体セルであっても気円斬が直撃すれば首を切断されていたと考えるのが自然です。ただし、セルはピッコロ由来の再生能力を持っているため、首を刎ねられてもコア(核)が無事であれば即座に再生して生き残れるという生態的アドバンテージを有していました。