有限会社から株式会社へ形態を変える手続きは、法的には「会社の解散と新設」ではなく、「商号変更(組織変更に類似した手続き)」として扱われます。会社の同一性が保たれるため、許認可や銀行口座、契約関係の多くをスムーズに引き継ぐことが可能です。
手続きの流れ
- 株主総会の特別決議:定款変更(商号を株式会社に変更、発行可能株式総数の変更など)を承認。
- 役員の改選・選任:新任の取締役を選び、任期を設定(通常は最長10年に設定)。
- 登記申請(同時申請):管轄の法務局へ「特例有限会社の解散登記」と「株式会社の設立登記」を同時に申請。
- 諸官庁・取引先への届出:税務署、年金事務所、銀行口座、許認可庁へ商号変更の届出を行う。
移行にかかる費用相場
商号変更に伴う公的な法定費用(登録免許税)は以下の通りです。
- 特例有限会社の解散登記:30,000円
- 株式会社の設立登記:30,000円(資本金の額に0.7%を乗じた額が3万円を超える場合はその金額)
法定費用だけで合計60,000円がかかります。これに加えて、司法書士へ手続きを委任する場合は報酬として約5万〜10万円程度、新しい会社実印の作成費用(数千円〜2万円程度)が必要となるため、総額では約12万〜18万円程度が一般的な相場です。