多くの視聴者が息を呑んだ理由の一つに、音楽と身体の動きが寸分の狂いもなくリンクしたグルーヴ感があります。このCMを象徴するサウンドトラックが、音楽ユニットYOASOBIが書き下ろしたアハモCM曲YOASOBI三原色です。
光の三原色(赤・青・緑)が重なり合って新しい色を生み出すように、異なる個性を持つ若者たちが交錯し、新たな未来を切り拓く――。そんな楽曲のメッセージを視覚化するにあたり、極めて重要な役割を果たしたのがアハモCMダンス振付師の真相です。
このCMで見せた独創的なコンテンポラリーダンスの振付は、外部の著名振付師を招いただけでなく、アイナ・ジ・エンド自身が持つ卓越した身体表現とコレオグラフィーのセンスが色濃く反映されています。BiSH時代からグループのほぼ全楽曲の振付を一人で手がけ、感情を肉体に宿らせる天才として知られたアイナ。彼女が提示する生々しいパッションに対して、本格的なダンス経験が豊富とは言えなかった神尾楓珠が、持ち前のストイックな集中力と感受性で見事に応酬してみせたのです。
撮影後の対談においてアイナは、「神尾さんの瞳の強さに引っ張られ、自分の内側にある感情が一気に引き出された」と語り、神尾もまた「アイナさんの魂を削るようなエネルギーに圧倒されながらも、必死で食らいついた」と述懐しています。演技とダンス、それぞれのフィールドで頂点を走る表現者同士が火花を散らしたからこそ、視聴者の心を揺さぶる名シーンが生まれました。