「山の神」というフレーズが日本中に浸透する最大のきっかけを作ったのが、順天堂大学で活躍した今井正人だ。2005年の第81回大会、当時2年生だった今井は5区で怒涛の11人抜きを達成。実況アナウンサーが発した「今、箱根の山に新たな神が降臨しました!」という叫びは、陸上界の歴史的名言として今も語り継がれる。
今井の真骨頂は、急勾配でも全く崩れない力強いフォームと、どれほど追い込まれても失われない圧倒的な推進力にあった。翌年、そして4年生となった2007年大会でも連続して区間記録を更新。3年連続区間賞という金字塔を打ち立て、順天堂大学を総合優勝へと押し上げた。彼こそが、すべての伝説の始まりだった。