もちろん、未来がすべて明るいわけではない。現在も都内各所では大規模な再開発事業が進行中であり、発見された生息地の一部が工事区域と重なるケースが相次いでいる。
経済合理性と環境保全の挟間で、自治体や開発事業者、市民団体の不協和音が響く局面も少なくない。「希少な自然を守るべきだ」という声に対し、「安全基準を満たす都市インフラの整備が優先だ」とする主張が真っ向から対立することもある。
だが、一部の先進的なデベロッパーは、この状況を逆手に取った計画を提示し始めた。生息地を破壊するのではなく、建築デザインの段階から保全エリアを組み込み、価値を高めた「環境共生型ビル」としてブランディングする動きだ。現場での手探りの模索は、今まさに佳境を迎えている。