鎌倉市は、南側に開けた相模湾と、三方を囲む丘陵地帯という独特の地形を有しています。この地形特性こそが、天気予報の数字だけでは見えてこない局地的な気象差を生み出す要因です。例えば、由比ヶ浜周辺では強い南風によって波が高まり、潮気を含んだ湿った風が吹き付けるのに対し、山側の八幡宮周辺では風が遮られて蒸し暑さや底冷えを感じるケースが珍しくありません。
移動の主役となる江ノ島電鉄の車窓からも、その気候差ははっきりと見て取れます。海沿いを走る区間では視界が開けて日差しが強く感じられても、トンネルを抜けて極楽寺や長谷の谷戸に入った途端、急な雨に遭遇することも日常茶飯事です。エリアごとの微小気候を意識した立ち回りが欠かせません。