安価な座椅子と、何年使っても弾力を保ち続ける上質な座椅子との間には、内部素材の設計に明確な違いが存在します。外見上は同じようにボリュームがある「もこもこ」のデザインであっても、中身が単なるポリエステル綿や低密度のウレタンフォームだけの場合、体重の約85%が集中する座面中央部は短期間で圧縮変形を起こしてしまいます。
へたらないふかふか座椅子を実現しているモデルは、主に「高密度ウレタンの多層構造」または「独立ポケットコイル」を採用しています。高級マットレスにも使われるポケットコイルは、ひとつひとつのスプリングが独立して沈み込むため、点荷重を面全体に効率よく逃がす特性を持っています。さらに、コイルの上下を高反発ウレタンで挟み込むことで、表面は包み込まれるようなふかふか感を演出しつつ、芯の部分で体重をしっかりと支え抜く強靭な耐久性を生み出しています。
厚さだけを見て「厚手だから大丈夫」と判断するのは危険です。重要なのは厚みの中にどのような反発力と密度が封入されているかであり、座った瞬間に底付き感(床の硬さを感じる現象)がないかどうかが、耐久性を測る最大の指標となります。