手に入れた一本を最高峰の状態で楽しむためには、飲む側の準備も重要になる。生きたガス感と繊細なアロマを十全に引き出すなら、伝統的なお猪口ではなく、小ぶりな白ワイングラスやシャンパーニュ用のフルートグラスを選ぶのが理想的だ。空気に触れる面積をコントロールすることで、時間とともに微発泡から芳醇な米の旨味へと変化するグラデーションを余すところなく堪能できる。
料理との相性においても、この酒は従来の和食の境界線を軽やかに飛び越える。フレッシュな酸とガス圧は、カルパッチョや生ハム、フレッシュチーズといったオリーブオイルや塩味を効かせた洋の皿と見事な調和を見せる。もちろん、出汁を効かせた繊細な和食や、脂の乗った旬の魚介とも互いを引き立て合う。飲む温度は5〜8度前後のしっかり冷やした状態からスタートし、室温で少しずつ温度が上がるにつれて開いていく米本来のふくよかさを追う。それこそが、現代の醸造美学を味わい尽くす贅沢なアプローチだ。 (出典: 風 の 森 日本酒(Yahoo!ニュース))
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