『完成!ドリームハウス』といえば、施主の強いこだわりと建築家の自由な発想がぶつかり合い、唯一無二のマイホームが完成するプロセスを追う人気企画でした。その中でも2011年に放送されたガラス張りの住宅は、視聴者の度肝を抜く演出と設計で瞬く間にソーシャルメディアの話題を独占しました。
舞台となったのは、都内の閑静な住宅街に位置する鋭角な変形敷地です。三方向を公道に囲まれた約10坪強の狭小地という厳しい制約に対し、白羽の矢が立ったのは独創的な狭小住宅設計で定評のある著名建築家でした。敷地の狭さを克服し、最大限の採光と広がりを得るための解答として提示されたのが、「建物の外周を透明なガラスで覆い尽くす」という極めてアヴァンギャルドな設計手法でした。
番組放映中から掲示板やSNSでは「昼夜を問わず外から生活が丸見えになるのではないか」「夜間に室内照明をつけたらライトアップされたステージ状態になる」といった懸念が噴出し、放送終了後も建築の是非をめぐる論争が長期間にわたって続きました。