2000年代半ば、日本の映画界とテレビ界は空前の若手実力派ブームに沸いていた。その中心にいたのが宮崎あおいであり、高岡蒼佑(旧芸名:高岡蒼甫)だった。宮崎は『EUREKA ユリイカ』や『害虫』など独立系映画で世界的な評価を得た後、NHK大河ドラマ『篤姫』で最年少主演を務め、茶の間を魅了する大目玉へと成長していく。彼女の圧倒的な透明感と静かな演技力は、まさに時代のミューズそのものだった。
一方の高岡は、一筋縄ではいかない複雑な内面を持つ青年役を演じさせれば右に出る者がいなかった。ストリートの空気をそのまま纏ったかのようなリアルな存在感と、感情を爆発させる鋭利な演技は、同世代の若者から絶大な支持を集めていた。2007年、若くしてゴールインを果たしたふたりの姿は、当時のポップカルチャーにおける一つの最高到達点のように見えたのだ。