築50年を超える古びた木造アパートが、なぜ今これほどまでに支持されているのか。その背景には、若年層の価値観の変化と、不動産投資における利回りの再評価が存在する。
Z世代を中心とする若者にとって、画一的な新築ワンルームマンションは味気なく映る。一方で、手を入れる余白が残されたヴィンテージ感のある住まいには、自らのライフスタイルを投影できる楽しさがある。壁をペイントしたり、古材の棚を取り付けたりと、自分好みにカスタマイズできる自由度が大きな求心力となっているのだ。
一方、投資家の目線も鋭い。割安な取得価格で手に入れ、必要最低限の改修を施すことで高い表面利回りを確保できる点が好感されている。築古物件ゆえの固定資産税の低さや、減価償却の節税効果も見逃せない。解体して更地にするのではなく、既存の建物を活かして再生させるビジネスモデルが、不動産マーケットの最前線で着実に熱を帯びている。