カリスマ美容師ブームは、単なるヘアスタイルの流行ではなく、「メディア」「ストリートカルチャー」「女性誌」が融合した巨大なビジネスムーブメントでした。
当時、『JJ』や『CanCam』などの赤文字系ファッション誌が読者モデルブームを牽引し、誌面で「誰に切ってもらったか」がステータスとなりました。原宿・表参道・青山エリアのサロンには全国から予約が殺到し、数カ月先まで電話が繋がらない現象が日常茶飯事となったのです。
さらに、フジテレビの演出陣をはじめとするメディアの仕掛け人たちが、職人的だった美容師を「憧れのクリエイター」として再定義。この構造変化によって、トップスタイリストたちの独立開業ラッシュが巻き起こり、個人名を冠したサロンや大型ブランドサロンが次々と誕生することになりました。