この時代の混沌としたエネルギーは、漫画や映画をはじめとするポップカルチャーにも決定的な影響を与えた。井上三太が描いた金字塔的コミック『TOKYO TRIBE』に登場する架空のストリートギャングたちの抗争は、まさに宇田川警備隊が築いたストリートの空気感そのものだ。
和久井健の『新宿スワン』などで描かれるスカウト会社と裏社会のせめぎ合い、街の利権を巡る男たちの闘争の原風景もまた、チーマーブーム終焉後の渋谷や新宿の暗部に根ざしている。虚構と現実の境界を曖昧にするほどのリアリティが、今なお創作者たちを惹きつけてやまない。