支援学校とは?支援級との違いや判定基準、卒業後のリアルな進路

支援学校とは?支援級との違いや判定基準、卒業後のリアルな進路

支援学校とは?支援級との違いや判定基準、卒業後のリアルな進路とはどのようなものなのか? 専門的な分析を整理してお届けします。

「支援学校に入学させたい、あるいは勧められた場合、どのような基準で判定されるのか」という点は、多くの保護者が直面するハードルです。法的な基準としては、学校教育法施行令第22条の3において障害の程度が明記されています。例えば知的障害の場合、「知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に著しい困難が生じており、日常生活を営む上で常時援助を必要とする程度」などが基準とされます。

しかし、判定は机上の数値だけで機械的に下されるわけではありません。各自治体の教育委員会に設置される「就学支援委員会(就学指導委員会)」が、児童心理司や特別支援教育の専門家、医師らの知見を交えて総合的に審査します。実際の就学相談の流れと一般的な年間スケジュールは次の通りです。

【就学相談の標準的な年間スケジュール】

・年長 4月〜5月:就学相談の申し込み
各自治体の教育相談窓口や保健センターで就学相談の受付が始まります。この段階で希望校の見学会やオープンスクールの日程を確保することが極めて重要です。

・6月〜8月:発達検査・行動観察・専門医の診断書取得
新版K式発達検査やWISC(ウィスク)などの知能・発達検査を実施し、専門員による園での行動観察や保護者面談が行われます。

・9月〜11月:就学支援委員会による審議と「判定通知」の提示
教育委員会から「特別支援学校が適当」「特別支援学級が適当」といった判断結果(就学先案)が保護者に提示されます。

・12月〜翌年1月:保護者との最終面談・合意形成と就学先の確定
提示された判定を踏まえ、保護者の意向を確認して最終決定が下されます。

ここで知っておくべき決定的な事実は、「2013年(平成25年)の学校教育法施行令改正により、就学先の最終決定権は実質的に保護者の意見が最大限尊重される運用へ変わった」という点です。かつてのように行政が就学先を一元的に指定する仕組みではなく、保護者が普通学級や支援級を強く希望する場合、教育委員会側が無理やり支援学校へ割り振ることは法的にできません。

ただし、行政の判定に反して「普通級」を選んだ結果、入学後に教員のサポートが追いつかず、教室からの飛び出しや二次障害(不登校、自傷・他害行動、うつ状態)を引き起こして心身を削られる家庭が後を絶たないのも冷徹な現実です。「支援学校判定が出た」という事実は、専門家が子どもの特性を見た客観的なアセスメントの結果でもあります。我が子のプライドや親の見栄ではなく、「子どもが毎日笑顔で自信を持って過ごせる環境はどこか」という一点から逆算する姿勢が求められます。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。