決勝戦の舞台で圧巻のピッチングを見せたのは、大会を通じてチームを牽引してきたエース右腕だ。最速140キロ台後半の伸びのある直球と、キレ味鋭いスライダーをコーナーに投げ分ける精密な制球力。相手強力打線に隙を与えず、凡打の山を築き上げた。
特に圧巻だったのは、六回裏の満塁のピンチ。一触即発の緊迫感が漂う中、マウンドのエースは一度深呼吸をし、スコアボードを見上げた。「ここで引いたら後悔する」。腹をくくって投じられた一球は、相手主砲のバットに空を切らせた。極限の精神状態で見せたその勝負強さこそ、チームを頂点へと導いた最大の原動力である。