大物カップルの破局に伴い、マスコミ各社が過熱取材を繰り広げたのが「慰謝料」と「財産分与」の行方でした。一部の女性週刊誌では「南果歩が激怒し、慰謝料数十億円を要求した」「渡辺謙の個人資産のほぼ全てを奪い取った」といったセンセーショナルな見出しが躍りましたが、実際の法的手続きは極めて現実的かつ戦略的な清算が行われていました。
最大の焦点となったのは、東京都世田谷区の閑静な高級住宅街に建てられていた敷地約170坪、地下1階・地上3階建ての白亜の豪邸でした。土地・建物を合わせて建築当時は推定約6億円とも報じられたこの邸宅は、夫婦が終の棲家としてこだわり抜いて設計されたものでした。
関係各所の取材データを精査すると、法廷闘争による泥沼劇を避けるため、渡辺謙側が身一つで家を出る形を受け入れたことが分かります。高額な慰謝料を形式的に設定すると税金や世論のバッシング対象となるため、実質的な慰謝料を「豪邸の権利譲渡」という財産分与に包含させたのが、敏腕弁護士による高度な落とし所でした。