ホラーとコメディは、感情の振れ幅という観点で非常に相性が良いジャンルです。恐怖が一定の閾値を超えた瞬間に笑いへと反転する現象を巧みに利用したB級ホラーコメディには、映画史に残る名作が数多く眠っています。
サム・ライミ監督の原点である『死霊のはらわたII』や『キャプテン・スーパーマーケット』は、過剰なゴア描写とカートゥーン的なリアクション芸を融合させ、カルト的な熱狂を生み出しました。また、空から無数の人喰いサメが降ってくる『シャークネード』シリーズのように、あえてリアリティラインを崩壊させることで世界的な社会現象となった作品も存在します。「グロテスクなのに明るい」「人が襲われているのに爆笑してしまう」という倒錯したエンターテインメントは、ホラーが苦手な人でも楽しめる間口の広さを持っています。