なぜ深夜2時、3時になっても人々は「ラーメン一番」の前に並び続けるのか。その答えは、他店では決して代替できない圧倒的なスープのパンチ力と味の重層構造にあります。
ベースとなるのは、豚骨と香味野菜を寸胴で徹底的に炊き出し、旨味を極限まで抽出した白濁スープ。そこに上質な豚の背脂をたっぷりと振りかけ、まろやかな甘みと深いコクを付与します。しかし、ラーメン一番の真骨頂は単なる背脂豚骨にとどまりません。来店客の約8割が注文するとされる「オロチョン」と呼ばれる特製辛味ダレと、卓上またはスープに溶け込む粗挽き生ニンニクの存在が決定打となっています。
オロチョンとは、唐辛子をベースに複数のスパイスや調味料を秘伝の配合で練り上げた特製ペーストで、辛さの中に芳醇な旨味が凝縮されています。注文時に辛さレベル(控えめ・普通・中辛・激辛など)を指定でき、スープに溶かすことで背脂の甘みと唐辛子の刺激、そしてニンニクの鮮烈な風味が三位一体となって脳内麻薬のような快感を呼び起こします。さらに、大判で分厚く切られた自家製チャーシューは、箸で持つと崩れそうなほどホロホロに煮込まれており、深夜の背徳感を最高潮へと高めます。