三千院の起源は、延暦年間(782〜806年)に伝教大師・最澄が比叡山延暦寺を開いた際、東塔の梨の木の下に建てた一坊(円徳院)に遡ります。その後、皇族や摂関家の子弟が代々住職を務める格式高い「門跡寺院」(梶井門跡・梶井宮)として発展しました。
幾度かの移転を経て、明治維新後の1871年(明治4年)に現在の京都大原の地に定着。「三千院」という寺名は、仏教の根本理念である「一念三千」の教えに由来する宸額が賜られたことに基づいています。激動の歴史を乗り越えて守り継がれた境内には、皇室ゆかりの格式と山里ならではの素朴な静寂が美しく調和しています。