かつてはサブカルチャーの遊戯に過ぎなかったミームだが、いまや巨大企業や政党にとっても無視できない巨大なエネルギー源だ。伝統的な広告宣伝が「押しつけがましい」と忌避される中、ミームの文脈に乗ったプロモーションは若年層の心理的ハードルを鮮やかにすり抜ける。
一方で、その爆発力は刃ともなる。政治的プロパガンダや特定の個人・企業に対するバッシングが、一本の動画や一枚のコラージュ画像によって一瞬で拡散し、修正不能なパブリックイメージを作り上げてしまうケースも後を絶たない。文脈をコントロールする者が議論を制する時代において、ミームは最も即効性のある政治的武器なのだ。