日本国内で広範囲に太陽が欠ける姿を目撃できるビッグイベントは、2030年代の前半に相次いで訪れます。天文学的な計算データに基づき、日本各地で観測可能な次回以降の主要スケジュールを整理しました。
最も早く日本列島を沸かせる大イベントとなるのが、2030年6月1日(土)の夕方に発生する金環日食です。この日食では、金環帯と呼ばれる中心食のラインが北海道の大部分を通過します。札幌市や旭川市、釧路市など北海道の広範囲で太陽が細い光のリングとなって輝く「金環食」が夕刻の西寄りの空で観測できます。また、北海道以外の日本全国(東北から九州・沖縄まで)においても、太陽が大きく欠ける部分日食を観測することが可能です。
さらにその5年後、日本の天文史に刻まれる歴史的瞬間が訪れます。それが2035年9月2日(日)の午前中に起きる皆既日食です。日本本土で陸上から皆既日食が観測できるのは、1935年の北海道・皆既日食以来、実に100年ぶりの快挙となります。このときの皆既帯は、能登半島から富山湾、長野県北部、新潟県南部、群馬県、栃木県、茨城県の太平洋沿岸へと抜けるルートを辿ります。太陽が完全に月に隠される皆既継続時間は約2分間に及び、富山市、長野市、前橋市、宇都宮市、水戸市といった主要都市の直上を皆既帯が通過する絶好の観測条件です。