「熱はないのに咳が2週間以上続いている」「朝起きると透明な鼻水が垂れてくる」。10月特有のこうした不定愁訴に対し、多くの生活者が「ただの秋風邪」と誤認して初期対応を誤っています。
耳鼻咽喉科専門医の臨床知見を統合すると、秋花粉と風邪の違いを見分ける最大の指標は、「鼻水の性状」「発熱と倦怠感の質」「かゆみの有無」の3点に集約されます。風邪の場合、初期のサラサラした鼻水は数日で粘り気のある黄色・黄緑色の粘膿性へと変化し、咽頭痛や関節痛、微熱を伴います。一方の10月の花粉症の症状では、水のように無色透明な鼻水が何週間も継続し、発熱はほとんど見られません。
また、秋花粉による咳や喉の痛みは、ウイルス性の炎症による激痛というよりも、「喉の奥がチクチク・イガイガする」「気管に何かが引っかかっているような乾いた咳(空咳)」として自覚されます。さらに、秋花粉症特有の目のかゆみや充血、連発するくしゃみ(1回に5連発以上)が認められる場合は、ウイルス感染ではなくアレルギー反応と判断するのが妥当です。