長年、日本の地方高速道路を悩ませてきたのが「暫定2車線」区間での対向車線はみ出し事故だ。制限速度80キロで走行する車同士が正面衝突すれば、悲劇的な結果を免れない。これまでのラバーポール(樹脂製ポール)では、暴走した車両を物理的に食い止めることは不可能だった。
だが、5本撚りの高張力鋼ワイヤーを編み込んだ新世代ワイヤーロープの導入が完了した区間では、状況が一変した。接触した車両をしなやかに受け止め、対向車線への飛び出しを力学的に阻止する。2026年までの累計導入距離は3,000キロを超え、はみ出し事故による死亡者数はかつての10分の1以下へと激減した。