楽曲のタイトルである『君のせい』というフレーズは、一見すると他責的で攻撃的な言葉に受け取られるかもしれません。しかし、歌詞(ふりがな:きみのせい)を丁寧に紐解くと、そこにあるのは「好きになりすぎて自分の感情をコントロールできなくなってしまった戸惑い」です。恋に落ちたことで生じる胸の痛みや焦燥感を、素直に認められない思春期特有のプライドが「全部君のせいだ」という逆説的な告白へと反転しています。
当時、楽曲制作にあたって作詞・作曲を手掛けたthe peggiesの北澤ゆうほは、原作小説を深く読み込み、主人公たちの心の機微に寄り添ったと語っています。アニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』で描かれる「思春期症候群」という不条理な現象と、誰にも言えない孤独を抱えるヒロイン・桜島麻衣の強がり。それらを包み込むようなポップで力強いサウンドスケープは、作品ファンのみならず多くの音楽リスナーの琴線を揺さぶりました。
発売日となった2018年11月7日以降、シングルCDのセールスのみならずデジタル配信でもロングヒットを記録。フル音源がストリーミングサービスへ展開されると、海外のアニメコミュニティでも瞬く間に話題となり、YouTubeでのMV再生数は数千万回規模に達するなど、バンドを代表するアンセムへと成長を遂げました。